murakamiのブログ

定年退職後の楽しき日々を綴ったエッセイです

御嶽山噴火

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テレビをつけたら御嶽山が噴火したと報じている。山頂からもくもくと噴煙が上がっている。御嶽山には沢山の人が登山をしており、国を挙げての救出活動が繰り広げられている。死者、心肺停止者、行方不明者が多数出ている。過去半世紀で最悪の火山災害である。

今回の噴火報道を見ていて、自然の摂理とその巨大な力を改めて認識した。突如として、地下から高温ガスが大量に吹き出し、時速三百キロの噴石をまき散らす。広範なエリアに大量の火山灰を降り注ぐ。のどかな山はたちまち生地獄となり、人は逃げるしかない。どんなにか恐ろしいことだっただろう。

近年、科学技術の進歩がめざましく、社会全体として、つい「どんなものでも人間の制御が可能だ」と多少傲慢な気になっているように思う。真実はその逆で「わずかの例外を除いて自然は人間が制御することはできない」ということではなかろうか。

災害が起こると、今後の対策が議論され、多額の税金を使って工事が行われたり行政組織を増強したりする。しかし対策には限界がある。人は制御不能な自然に住まわせて貰っているという認識を持つべきであり、あらゆる対策も、この認識があってのものである。

人は自然に対し謙虚であらねばならないと反省した。

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